介護現場は慢性的な人手不足に悩まされています。したがって、介護の経験がない人でも採用する事業所は少なくありません。一般企業から介護士に転職する際には、可能なら正社員として採用してもらいたいものです。しかし、全く未経験の人を最初から正社員として雇用する事業所は少ないでしょう。ただし、即戦力として活躍できる要素があれば、正社員として採用される余地があります。未経験でも即戦力として働くためには、介護資格の取得が欠かせません。未経験者が取得できる介護資格には、介護職員初任者研修などの民間資格があります。こうした民間資格は、講義を受けて実習に参加すれば誰でも簡単に取れるでしょう。
有資格者になると、食事や移動をはじめ排泄や入浴などの介助といった身体介護に携われるようになります。身体介護は介護者の身体にも負担がかかることから、上手く身体を使うコツを習得しなければなりません。介護資格を取ったら、効率的な身体介護が可能になるのです。これに加え、デイサービスといった通所施設に転職するなら、自動車の運転免許も正社員になる上で強い武器となるでしょう。通所施設は、車の送迎が不可欠だからです。普通免許でも十分ですが、さらに大きな送迎車を運転できる免許を取得すると、正社員として採用されやすくなります。また、一般企業で事務職の経験があれば、介護報酬の請求といった介護事務の仕事を手伝えるため重宝されます。介護業務自体は未経験でも、介護現場に必要なスキルや資格を持っていると、正社員採用の道が開けるのです。